執筆期間について

原稿を書きはじめたのは2008年の10月頃でした。12月に家の事情で8月頃までは着手できず、久しぶりに原稿を開いてみると自分の勉強不足に気がつかされました。新たに資料を集め必要な機材も購入し研究しながら、どうすれば中学生でも理解できるか考えながら原稿を書き、出版予定を2010年9月と目標にしましたが間に合わず、半年間の先送りとなってしまいました。

その間にも新たな楽器が登場するため2011年3月に原稿の訂正作業をはじめた所、東日本大震災に続き福島第一原子力発電所の事故により、数ヶ月は生活そのものが危機に見舞われました。日本が動き始めた頃にようやく原稿を提出し、夏に校正が終わりチェックに入りましたが、ここでも自分の不勉強さが出てくる始末で、いつまでも勉強は続くと実感させられました。

この3年間で私の成長ぶりを一番感じているのは、おそらく編集担当をしていただいた冨山さんではないかと思います。度重なる訂正も、良い本作りのためと嫌な顔せずに訂正をしていただいたことに改めて感謝する次第です。

また3年間という時の中で、シンセサイザー業界では、深町純さん、コルグの加藤孟会長、レイハラカミさん、出版日前日にはSteve Jobs氏と多くの巨匠が亡くなられました。夢と感動をいただいた感謝の気持ちと共に、心から御冥福をお祈り致します。